うえやま建設 植山ノブオが建築や日々の出逢いを語ります

木造戸建リノベーションの最難関

リノベーションと言っても、鉄筋コンクリート(マンション)、鉄骨、木造の3つの構造種類があり、構造変更などの難易度の高い順は、

1.木造

2.鉄筋コンクリート、鉄骨となります。
鉄筋コンクリート、鉄骨造はすでに構造が確定しており、間取り変更、内装変更が容易です。
木造は柱一本移動して間取り変更も構造を検討しなくてはならないので難易度は半端なく高くなります。
こういう理由から鉄筋コンクリートマンションなどのリノベーションを扱う業者は星の数ほどあります。確かな知識を持った設計技術者が必須というわけではないからです。
木造戸建てリノベーションは本物の設計技術者が必須。
内装変更だけのリフォームと違って、構造変更を伴って建物を現行基準に合わせていく作業なのでとても難しいのです。

戸建木造リノベーションを設計プランニングするにも、現在の構造を把握しないといけない。
そのために天井裏に登ったりしてチェック。
そして構造梁伏せ図、構造小屋組み図を書きおろして、間取り変更の可否を検討しなくてはなりません。
下の写真のように天井裏に忍び込み(笑)、ここの柱の上に梁があって、梁の上には小屋束があって~・・・・と現況チェックしていくのです。これが大変。

築年数が古いほど図面はなく、書き下ろす必要がある。
こうして書き下ろすのがこんな伏せ図。

これを書き下ろすのには時間がかかります。
天井裏に登っても全てが見えるわけではなく、仮説を立てながら検証するからです。
私は大工なので、仮説はほぼ当たります。
当時の大工さんならこう組み上げるはずと経験値をベースに考える。
ただ私と同じような考えで組み上げない大工さんもいるので、最終的には解体後にチェックとなります。
マンションや鉄骨造の建物はそこまでの仮説は不要で、構造壁・構造柱は撤去不可のため、考える必要はありません。
間取りのプランニングでOK。
デザイン、ディテールに集中できます。

木造戸建てリノベーションが大好き。
強みを活かしてベスト提案していくよー!

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