うえやま建設 植山ノブオが建築や日々の出逢いを語ります

セルローズファイバー断熱 その5

セルローズファイバー断熱材は火災になったら一気に燃えませんか?という質問をよく受けます。
これが燃えにくい素材なんですよ。

分厚い本を燃やすと表面が炭化して中まで燃えないのはご存知かと思います。
昔の和紙の冊子は別だよ、和紙はしなやかな材でピンと洋紙のように張り詰めていません。
和紙と和紙の間に空隙があり、そこに火が回るため燃え尽きやすいのです。
洋紙はぴったり密着。紙と紙の間に空隙がないために、酸素不足で燃え広がらないのです。

ネットから拝借してきた和紙と洋紙の顕微鏡写真。

和紙の方が空隙が多いのがわかります。ここに酸素があり、火は燃え広がるということです。

そこでセルローズ断熱の実証実験。

燃やすと表面炭化のみで中は燃えていないでしょ。
そうなのです、分厚い冊子を壁の中に入れているのと同じ理屈なのです。
おが屑の塊に火をつけてもお灸のように燃えるだけで、火は広がりにくいのと同じ。

使われている古紙も大豆インクなど植物性インクを使った古紙なので、有毒ガスも出ない。
火災時に逃げることができるのです。

シリーズで書いてきましたが、セルローズファイバーを選択しない理由がありません。

ネックはコスト増、工期延びるの2つです。
住宅会社が一番嫌がるネック要因、笑。
でも採用されたお客様の満足度はとっても高いですよー。

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

PAGE TOP