解体がスタート。
その前に残して再利用してあげたいものを取り外し。
縁側のフローリング。これは国産栂材。高級材。アメリカ産の栂材もあるが、硬さが違います。

栂材を支える根太はアビトン。南洋材。東南アジアの伐採が禁止されて無くなってしまったけど、それまではこのアビトンという材はすごく使われていたよ。硬い、曲がりに強い。だから床の下地に。
外した栂フローリングはこんなにきれい。削ると肌色によみがえる。

上の写真で残しと書いてある材は敷居にあったもの。洋桜。別名モアビ。硬い。削ると目と鼻が痛くなるので苦手だったけど、硬さは相当なもの。すごく重たいので気乾比重も高し。
敷居を外したところ。敷居は欠きこみがされていてフローリングにしっかりと密着していた。大工の仕事がいい。

床の間のパーツを取り外し。

筆返しはこれ。欅の無垢材。とってもいいねー。

床柱は花梨の無垢材。

この手の床柱は貼りものが大半なのですが、これは無垢でとてつもなく重たくて難儀しました。
貼りぼて材はこんな感じ↓

正真正銘の花梨の無垢でこんなの見たのはいつ以来だろう。
当時の価格で10万円オーバー間違いなし。大工の親方の日当が8000円ぐらいだったから、その価値の高さがわかると思います(私の日当は2000円でしたが💦)
新しい仏間の框に使ってあげたいと考えています。
最後は襖にあった手掛けを外したよ。


これこそ家族が絶えず手にかけていたもの。リノベ計画の中では使えないかもしれないけど、飾りにしておくのもいいと思います。45年間家族の歴史がしみこんだパーツ。今と違ってつくりがいい。今はプラスチックだもの。残念過ぎる。
これを扱う良材を扱う大工のレベルもそろっている良品質住宅。再生して新しい息吹を吹きかけます。
