うえやま建設 植山ノブオが建築や日々の出逢いを語ります

シロアリの食害

改装工事をしているお客様宅は築100年超。

立派なお住まいですよー。

差し鴨居の玄関四枚引き戸、踏み天井、地松の梁、ヒノキの土台、柱など日本の文化が詰まったお住まい。室内の梁がシロアリに食べられており、横から梁材をサンドして補強と計画していましたが、解体すると泣けてきそうな状態に・・・

梁がほぼありません・・・シロアリの恐ろしいところは、木の表面の薄皮一枚になるまで食べ尽くすこと。日光が当たると生きていけないシロアリの知恵があるんです。

どうして床下でなく、天井裏の梁が被害に遭っているかというと、雨漏りをしていたそうです。

今はもう対処されたそうですが、雨の度に水がこの梁のところに集まり、濡れた状態がずっと続いたことで腐朽菌が発生し、シロアリがやってきたということです。

シロアリは湿気が溜まってずっとその状態が続くところに発生します。

だから床下が多いのですが、屋根裏、天井裏でもシロアリは発生しますよ。

壁の石膏ボードにもシロアリが移動した後が・・・蟻道(ぎどうといいます)

これはカレンダーの裏です。

紙にもシロアリは来ます。紙は元々木だからねぇ。

このときに改修工事をされたということは、これをちゃんと直してという意味だったんだろうなと思います。お客様は引き続き、ずっとお住みになりたいと願って見えます。

一旦は下からバリをかって支えを作りましたが、薄皮一枚の梁を撤去して、下から受け梁を差し込みます。

やってくれる親方は最年長の大ベテランかつ大先輩。知恵をもらって対処していきます。

先日伺ったお客様のお住まいも雨漏りからシロアリが発生していると判断。

屋根裏の母屋が食害に遭ってました。

木造はその状態でも対策ができる。

対策は技術がないと安易な方法に偏ってしまいます。

薬を撒けばいいというものではなく、木の本質、特徴、適材適所、原理原則を知らないと根本的な対策はできないです。こういうことは棟梁に聞かないとね。

お任せしてちょ。

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