リノベーションの難しいところは、解体後に何が出てくるか?というところ。
図面などでは一切反映されていないものが出てくる。
土台が雨水の侵入で腐食。一部取り換え。柱も傷んでいたので交換。

継ぎ方は合い欠きというもの。古い土台と新規土台をつなぎます。
こういう想定外のことが出てくるものですが、臨機応変さが必要。
技術がないとどうしたらいいか?知恵が出ないよ。
私たちはこんなことばかりしていますので(笑)得意です。
古い建物だと土台の天端の水平が±0にはなっていないので、水平になるよう根太掛けを打つ。


昔の基礎は水平の誤差をまったく気にしていません。私が修行を始めたころもそうでした。はっきり言ってガタガタ。
ガタガタの基礎の上に土台を載せるとそりゃ真っすぐじゃないよね。
そこで大工が何をするかっていうと、このように根太掛けを打ったりして水平を出すのです。
真っすぐじゃないところに柱を立てると垂直にもなっていない。
それも大工が下地で調整して直していました。
これが当たり前の世界でしたが、20数年前に基礎天端水平を±0にしてから大工仕事は本当に楽になったと思います。
今でも業界基準は±3ミリ程度ですよ。
ということは低いところと高いところで6㎜の誤差があるということ。
リノベの現場は大工さんの水平垂直出しがキーになる。たいへんだよ、この修正。
知恵がないとできない。だから辣腕大工がいる。
うちの大工さんたちはばっちりだから、いちいち指示しなくても大丈夫だけどね。
