私のお師匠さんの現場で見つけた埼玉は飯能市のさわらフローリング。西川材と言ってたなー。名古屋ではさわら材は板材ぐらいしか出回っていませんでしたからね、非常に興奮したのを覚えています。
巾180㎜、厚み30㎜のさわら特一等フローリング。
築30年を超えたオーナー様邸で再会。

鈍い光沢が家族の歴史を物語る。
床が瘦せてしまって巾を私と大工さんで埋めた痕跡もあり。

経年変化で表面は剥げたりしているけど、一度削るという作業すれば新築同様にリセットできる。そういうのが無垢の魅力。張り替えなくていいものね。

当時はとにかく国産でつくりたい一心。
三河の林業組合にかけあっても、構造材や床材で杉などは使わないと一刀両断されてね・・・
何か所かの組合に掛け合ったが、けんもほろろ。頭の固い人たちだな!とブツブツ言ってたことを思い出す。オヤジの妹の旦那さんが勤務している組合まで乗り込んだことも。今にして思うとめっちゃ行動派。どこでも行ったねぇ。お師匠さんの埼玉大宮に行くようになってから、良いと判断した時は次々とあちらこちらに。電磁波のこともある人から渡された一冊の本を読んで、速攻TEL→一週間後には訪問して確かめに。アグレッシブの塊ですわ、笑。
そんなことでお師匠さんのところで巡り合ったこのさわらフローリングはたくさん提案しましたよ。柔らかくて傷がつきやすいけど、とにかく温かい。さわら独特の甘い香りも魅力。色合いも黄色味が強くて鮮やか。名古屋でさわらと言えば、浴室の壁と天井ぐらいしか使われてなかったけどね。
30年後のさわらフローリングも健在そのもの。劣化無し。合板だったら間違いなく風化して張り替え。無垢の提案をし続けるよ。
