うえやま建設 植山ノブオが建築や日々の出逢いを語ります

木製の窓

アルミサッシが登場するまでは、家の窓や掃き出し開口部は木製でした。
昭和35年あたりから住宅用サッシの生産がスタート。
昭和40年代半ばにはほぼ住宅にはアルミサッシが採用されるようになりました。
なので築年数50年以上となると、まだ木製の窓が多く見られます。
木製の窓と聞くと、腐ったりしないかと思いますよね。
それが腐らない。
写真をよーく見ると、軒がドーンと延びています。

普通の雨なら木製の窓に雨は当たらず。
台風や強風雨の時は雨戸を閉めて保護。
これ日本人の知恵です。
軒を延ばすことで真夏の太陽もカットしています。
軒の出は建物保護、暑い熱を入れないという素晴らしいモノなのです。
軒の出があるなしで下地や屋根材を積算すると、数十万円変わってきます。
坪単価で建物を考える現代は、坪単価が高くなるようなことはしない。
だから軒の出カットが多くなる。

このお住まいは築50有余年・・・傷んでないよ。すごい。
昔の建物から学ぶべきことは多々ですよー。

 

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