うえやま建設 植山ノブオが建築や日々の出逢いを語ります

地域、文化、職人

今朝のNHKニュースで心を震わせた一コマがありました。見られた方も多いかと思いますが、愛知県あま市の七宝焼の職人田村有紀さんが紹介されました。
七宝焼のテーマソングも作っている彼女!

七宝焼きは昔から名前は知っていますが、瀬戸物焼き同じイメージがずっとありました。
ロクロを回して練り上げ、絵付をして焼く。そうではないと初めて知ってびっくりしました。
ガラスと金属で色付けをするとてもおしゃれな七宝焼き。
 
田村さんは七宝工芸と行ったほうがわかりやすいかなとおっしゃってましたが、その通りだと思います。

昔は200軒ほどの七宝焼の窯元があったようですが、今は8軒しかない。
そして後継者がいる窯元はこの田村さんの所しかないようです。
昔から作業場で遊び、お父さんお母さんの仕事ぶりをずっと見ていた彼女が五代目の跡取りとなり、七宝焼のイメージを変えるためにウェブ制作、もともとやっていたミュージックでプロモーションビデオを作ったり、インターネット販売も行い、大手百貨店などに出店もしてイメージを変えていく努力をしている姿にとても感動しました。
自分の仕事に照らし合わせると、木造在来工法と言う大工が木に墨をつけ、それを加工し、建てて仕上げていく大昔からの伝統は守りながら、集成材や人工的に強制乾燥した材料を使わず、自然に乾燥をさせた木材を使い作る。その基本を守りながら、昔から使われている素材を使いながら新しいデザインを練り上げ、現代の生活にマッチさせるスタイルをプランニングする。
田村さんがトライする七宝焼の考え方と同じだとすごく感じました。基本はすべて昔からのもの。
ただそこにアレンジを加えて、現代のニーズにマッチングさせていく。
伝統とか文化は古くて良いものは残し、アレンジしなければいけないところがどんどん変化させていく。
根っこの部分にある古くても良い事は決して妥協してはダメです。
 
この業界は受注が減ってくると、価格競争にどんどん陥る世界。
自然乾燥した材料を頑張って使っていたのに、いつの間にか集成材の安価な材料に変えて価格を合わせようとしだす。
これでは今まで培ったものが全てなくなってしまいます。
当然やる職人も技量が落ちてしまい、今まで守ってきた文化が全てなくなるようなことをしていることをしばしば見つけます。
 
毎年正月に何かスイッチが入ることが情報として飛び込んできますが、今年は田村さんの七宝焼きでした。
素晴らしいトライをしている彼女。
それを見守るご両親も素敵でした。
変えてはいけない事は変えない…これは伝統の本質だと思います。ものづくりの本質と言える。
本質をなくして目先のことにとらわれないよう、私もずっと貫きたいと改めて教えてもらった七宝焼き。
良い時間をもらったよー。
 
田村さんのお店はここ。
http://tamura-shippo.com/
 
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