キッチンを拝見して目を引いたのが、換気扇フード。

これ、板金屋のオリジナルです。ステンレスの曲げ加工をして見事にR型のフードに。
この当時は建築板金屋がこういうのを作っていました。このデザインは珍しいです。
どうしてこの形状にしたのか?当事者しかわかりませんが、おそらく煙を換気扇側に自然と行くようにしたのかなと思います。
壁付の換気扇なので今と比べると排気能力はすごく落ちますが、少しでも排気能力を上げるためのR加工だとしたら知恵がすごいよね。
折り目部分の繋ぎ合わせがまた見事。
当時は大工だけでなく、あらゆる職人が上手でしたね。じゃないと頼まれないもの。
中には下手もいた。そういう職人は暇していた。
いい職人はいつも忙しかった。
いい職人とはあらゆる要望に対して知識と知恵を駆使して完成形に持っていく人をいいます。
換気扇フード一つ、こういうのが詰まっていますよー。
