屋根の日本瓦から軽い屋根のガルバリウム鋼板に変更するために瓦落とし。
この暑い中、すごく大変だけど、職人さんたちが丁寧にやってくれています。
トラックに積み込む際に、道路に跳ねださないよう単管+シートで養生。これナイスアイデア。こういう配慮がある職人さん、信頼度高しです。

瓦を一枚一枚めくりますが、下の土を見てください。瓦と密着していた跡がしっかり残っているでしょ。

土と瓦が一体化して滑り落ちないようになっていたのが、日本古来からある和瓦の葺き方です。この土も施工当時は発酵してすごい臭いを発していたと思います。土に藁などを入れて発酵させるとネトネトの土になる。だから陶器瓦が密着するという理屈です。
良くない土の時は土がボロボロと落ちてしまい、こんなきれいに形として残っていません。良い施工されていると半世紀近く経てもいいということ。

土の下には杉皮が出てきました。杉皮の上に土を載せると杉皮の表皮にくっついて土が滑らないのですよ。
このように杉皮まで使っていた昔の木造建築は、一本の丸太で捨てるところがないほどすべて大切に使っていたのです。最近はチップの方がお金になるということで、杉皮はもうないです。杉皮の下の防水紙も劣化無し。その下の野地板も劣化無し。

野地板を下から見ると・・・ばっちり。合板だったら上を歩けないほど劣化していたかも?無垢の下地は湿気を吸ったり吐いたりしても劣化しない。合板は接着剤部分が劣化して剥離する。野地板は無垢がいいのですが、今の建築は全く使わない。残念です。

屋根瓦を撤去した後はシート養生。シートもきれいなもので養生してくれている。うれしい。

外壁もホワイトシートで養生。これもしっかりとぴしっと貼ってくれている。

現場でうろついていたらお客様の奥様と遭遇。保冷トートに入った冷たい差し入れをいただきました。

職人さん喜んでいたねぇ。ホッと一息。
配慮に感謝です。
今日から内部解体本格的になりそうです。まだ一週間は続きます。
